「目を離した隙に、赤ちゃんがペットのトイレに…!」 想像するだけで青ざめてしまう事態ですが、実はハイハイや伝い歩きを始めたばかりの赤ちゃんがいる家庭では、決して珍しいトラブルではありません。
赤ちゃんは好奇心の塊であり、何でも口に入れて確認しようとする「探索行動」の真っ最中です。しかし、犬の糞便には細菌や寄生虫が潜んでいる可能性があり、適切な対処が必要です。
この記事では、万が一食べてしまった時の緊急対応から、二度と繰り返さないための徹底した予防策まで詳しく解説します。
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I. 【緊急】もし食べてしまったら?直後の対処法ステップ

まずは落ち着いてください。パニックになると赤ちゃんを驚かせ、喉に詰まらせたり誤嚥(ごえん)させたりするリスクが高まります。
1. 口の中のものを速やかに取り出す
まずは口の中に残っている「ブツ」を取り出します。
- 指にガーゼやハンカチを巻いて、優しく掻き出してください。
- 無理に奥まで指を突っ込むと、嘔吐を誘発したり、逆に奥へ押し込んだりしてしまうため、見える範囲で確実に行います。
2. 口をゆすぐ・拭き取る
- うがいができる年齢であれば、何度か口をゆすがせます。
- 乳児の場合は、湿らせた清潔なガーゼで、歯ぐきや舌、上あごを丁寧に拭き取ってください。
3. 無理に吐かせない
「汚いから出させなきゃ!」と思いがちですが、無理に吐かせるのは危険です。嘔吐物が気管に入って肺炎(吸入性肺炎)を起こしたり、窒息したりするリスクがあるためです。自然に飲み込んでしまった場合は、そのままにして次のステップへ進みます。
4. 医療機関(小児科)を受診する
「少しだけだから大丈夫だろう」と自己判断せず、必ず小児科を受診しましょう。
- いつ、どれくらいの量を食べたか
- 犬の健康状態(ワクチン接種や駆虫の有無)
- 現在の赤ちゃんの様子(顔色、嘔吐、下痢など) これらを医師に伝えてください。
💡 ポイント:可能であれば、食べてしまった「現物(便)」をビニール袋に入れて持参するか、スマホで写真を撮っておくと、医師が寄生虫の有無などを判断する大きな助かりになります。
II. 気をつけたい健康リスク:細菌と寄生虫
「犬のうんち」そのものに毒性があるわけではありませんが、問題はそこに潜む病原体です。
1. 細菌感染(食中毒)
犬の腸内には、サルモネラ菌やカンピロバクターといった、激しい腹痛や下痢、発熱を引き起こす細菌がいることがあります。赤ちゃんの消化器官は未発達なため、少量でも重症化する恐れがあります。
2. 寄生虫(回虫など)
特に保護犬や屋外ドッグランによく行く犬の場合、犬回虫などの寄生虫が卵を排出している可能性があります。これが人間の体内に入ると「幼虫移行症」という病気を引き起こし、稀に目や内臓に影響が出ることがあります。
3. 人獣共通感染症
動物から人へ移る感染症(ズーノーシス)のリスクです。これらは数日の潜伏期間を経て症状が出るため、食べた直後に異常がなくても1週間程度は経過観察が必要です。
III. 二度と繰り返さない!徹底した予防策

事故を防ぐ最大のポイントは「赤ちゃんとペットのトイレの動線を完全に分離すること」です。
1. 物理的な仕切り(ベビーゲート)の設置
最も確実な方法は、犬のトイレを「赤ちゃんが絶対に立ち入れないエリア」に設置することです。
- ベビーゲート:トイレを設置している部屋の入り口に設置します。
- サークル(ケージ)の活用:犬のトイレ自体をサークルの中に置き、赤ちゃんの手が届かないようにします。
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2. 「自動掃除機能付きトイレ」や「蓋付きトイレ」の検討
最近では、排泄後すぐに処理してくれる自動トイレや、入り口が狭い上部から入るタイプの蓋付きトイレも販売されています。これらは赤ちゃんの「視界」から便を隠すのにも有効です。
3. 排泄後、即座に片付ける
基本中の基本ですが、犬が用を足したらすぐに片付ける習慣を徹底します。
- 多忙な育児中は難しいですが、「出しっぱなしにしない」ことが最大の防御です。
- 消臭スプレーを使い、赤ちゃんの興味を引く「ニオイ」も消し去りましょう。
4. 犬側の対策:定期的な駆虫と検査
万が一食べてしまった時のリスクを最小限にするために、愛犬の健康管理を徹底します。
- 定期的な糞便検査:動物病院で寄生虫がいないかチェック。
- 駆虫薬の投与:毎月のフィラリア予防薬に、消化管寄生虫の駆虫成分が含まれているものを選ぶのがおすすめです。
IV. ママ・パパの心のケア:自分を責めないで
「自分の不注意で、我が子に汚いものを食べさせてしまった……」 そうショックを受け、自分を責めてしまう親御さんは非常に多いです。しかし、赤ちゃんの行動スピードは予測不能です。
- 「育児あるある」の一つと捉える:実は多くの先輩ママ・パパが、石鹸やタバコ、ペットの餌など、ヒヤッとする誤飲を経験しています。
- 犬を嫌いにならないで:犬に悪気はありません。これを機に住環境を見直すチャンスと考え、犬と赤ちゃんが安全に共存できるルールを再構築しましょう。
まとめ:もしもの時のチェックリスト
最後に、パニックにならないための要点をまとめます。
- 口のものを出し、ゆすぐ(無理に吐かせない)。
- 小児科へGO(現物か写真、犬の接種履歴を持参)。
- 1週間は体調変化に注意(下痢、嘔吐、発熱、発疹)。
- 予防の要はベビーゲート。
赤ちゃんは失敗を繰り返しながら、免疫をつけ、学習していきます。今回の出来事を「より安全な環境作り」への第一歩として前向きに捉え、愛犬との素敵な生活を続けていきましょう。


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